注目の西日本工大の最速150キロ左腕、隅田知一郎(ちひろ、4年=波佐見)は西武が1位指名し交渉権を獲得した。8日に1位指名を公表していた西武に加え、広島、巨人、ヤクルトが入札。4球団競合を制した。

隅田は「3日前に西武から(1位指名を)公表していただき、うれしく思っていました。これからはプロの世界で日本を代表する投手となって、日の丸を背負っていけるようになりたい」と緊張気味に話した。

6月の全日本大学選手権は1回戦で上武大に0-1で敗れたが、負けてなお強し、を印象づけた。13年の全国覇者を相手に140キロ台前半の直球に、変化球はチェンジアップ、スライダーを軸にツーシーム、カットボール、スプリットと多彩に交えて打者を翻弄(ほんろう)。失点は4番のブライト健太外野手(4年=葛飾野)に浴びたソロ本塁打だけで、8回を4安打1失点、毎回の14三振を奪い、評判通りの実力を発揮した。

目標の選手はDeNA今永。「全部が目標になる。プロに行くなら、こういう投手になりたい。プロでは先発にこだわり、10年、20年とやれる選手が目標です」と意欲を燃やしている。

長崎県大村市出身。177センチ、76キロ、左投げ左打ち。