京産大の北山亘基投手(4年=京都成章)が日本ハムから8位指名され、涙が止まらなかった。

「やっと自分の目指していたプロの世界のスタートラインに立たせていただいた。この瞬間から誰よりも努力して、1日も早く活躍したい」とハンカチで涙を拭いながら声を振り絞った。

最速153キロの右腕は京都成章の3年夏に甲子園に出場。当時もプロ志望届を出したが指名されなかった。今回も会議開始から2時間以上が経過し、なかなか名前が呼ばれず、また同じ思いをするのかという思いがよぎった。8位で日本ハムからの指名を受け、「4年前に指名漏れした時の悔しさはしっかり覚えている。支配下でのプロ1本。自分の中で難しいかなと思っていたので、ダメならまた次に向けて頑張ろうと思っていた。心ここにあらずというか、あまり自分が呼ばれた感覚がなかった。周りから『おめでとう』と言われ、うれしかったです」と、正直な気持ちを明かした。

控室では、プロ入りへ向け二人三脚で歩んできた勝村法彦監督(64)とずっと指名を待っていたが、指名の瞬間はたまたま勝村監督はトイレに行って不在だった。北山は「トイレに行かれてすぐ呼ばれたので」と笑った。

北海道にはまだ行ったことがない。「8位は今の自分の実力。ここから頑張りたい。いずれは日本を代表する投手になりたい」と力強く語った。