高校通算56本塁打の長距離砲、昌平・吉野創士外野手は、楽天が1位指名し交渉権を獲得した。同校初のドラフト指名に、周囲は歓喜に包まれた。

会見に同席し、指名の瞬間は吉野とともに涙を流した黒坂洋介監督(46)は「一番はびっくりしました。吉野たちは私の子どもと同じ位の年代なんです。その子たちが巣立っていくんだなと思うと、感極まりましたね」と目を細めた。

会見の様子を会場袖で見ていた両親も、指名の瞬間は涙。母の智子さん(53)は「指名して頂いた球団の方々には感謝しかありません」と笑顔。父の善規さん(57)は「ケガだけ気を付けてもらってね。球団スタッフの方々、監督コーチ、先輩の皆さんにかわいがってもらえるように頑張って欲しい」と期待を込めた。

別室で待機していたチームメートたちは、指名の瞬間は歓喜に包まれた。須永達也くん(3年)は「うれしかったです。ずっと一緒に野球をしていて近くにいた存在が、まさかドラフト1位で指名されるとは」と感激。五十畑洸弥くん(3年)は普段の吉野の印象を「野球をしている時は埼玉で一番熱い心を持ってます。学校では結構静かで、ここ最近はドラフトに緊張してました」と笑顔で話した。