オリックスが中嶋聡監督(52)の続投方針を固めていることが12日、分かった。

昨季途中に2軍監督から昇格して監督代行となり、今季から1年契約で監督に就いた。「育成&勝利」を掲げ、高卒2年目の宮城や紅林を積極的に起用。昨年まいた種を咲かせてきた。育てながら勝つ野球を展開し、2年連続最下位のチームをまずは7年ぶりのAクラスまで引き上げ、球団幹部は「本当にうまく選手を起用している。(若手を)使う側も大変。選手を信じて粘り強く起用している。それに呼応するように、若い選手も頑張ってくれている」と手腕を評価した。

中嶋監督は11日のドラフト会議でも球団と将来の戦力について徹底的に話し合い、指名選手を決定した。別の球団関係者は「中嶋監督が『全員で勝つ』と言っているようにフロント、現場、選手が一体となってきている。示している方向性が、良い方に進んでいる」と語った。球団はシーズン終了後に続投を要請する。

◆中嶋聡(なかじま・さとし)1969年(昭44)3月27日生まれ、秋田県出身。鷹巣農林から86年ドラフト3位で阪急入団。97年オフにFAで西武移籍。03年横浜、04年に日本ハムへ移籍。15年に引退。通算1550試合、打率2割3分2厘、55本塁打、349打点。16年から日本ハムのGM特別補佐としてパドレスに派遣され、18年に1軍コーチで復帰。19年からオリックス2軍監督。20年8月から1軍監督代行。今季から監督を務める。182センチ、84キロ。右投げ右打ち。