巨人は4年ぶりの7連敗で、セ・リーグ3連覇への挑戦に幕を閉じた。優勝の可能性を残す阪神の勢いに押され、あと1本が出ずに惜敗。同カードの14年ぶりの負け越しも確定した。原監督は「受け止めるしかないでしょうね」と、V逸の現実と向き合った。

夏の終わりとともに、打線が一気に冷え込んだ。首位に座った最後の日となった9月3日から、2分けを挟んで6連敗。その後も打線は沈黙し、投手陣は援護を待ちきれずに打ち込まれ、投打の歯車が狂い続けた。9月以降は8勝21敗6分け。最大15あった貯金はこの日で1に。「ここというときに、この数カ月、なかなか男になってくれる人が出てこないね」。打開策も見いだせないまま1カ月以上もトンネルの出口にたどり着けず、V3の夢は散った。

シーズン前に立てた目標は、もう1つ残っている。3位以上を確定させてクライマックスシリーズに進出すれば、“下克上”で日本一を奪還する挑戦権を得る。残り8試合。4位広島は6連勝で5ゲーム差に迫ってきた。劇的な晩秋を迎えるためには、1試合たりとも無駄にはできない。