“コメディアン”左腕の快投で開幕7連勝だ! 東北福祉大の最速143キロサウスポー坂根佑真(3年=天理)が東北学院大戦に先発。変幻自在な投球で8回を散発2安打無失点。5回まで毎回の9奪三振もマークした。奈良県出身で性格が明るく、チームのムードメーカー的な役割も担う。

東北福祉大の“元気印”坂根がチームを開幕7連勝へと導いた。8回を投げ散発2安打無失点。7、8回は先頭打者に二塁打を浴び、得点圏に走者を背負ったがホームを踏ませない。8回2死三塁では138キロ直球で見逃し三振。先発の役目を果たし「丁寧に投げようと思った。ゲーム中に修正しながら冷静に対応できた」と納得の表情だった。

打者との駆け引きに磨きがかかってきた。「雰囲気、スイング、表情を読み取って、配球を考えている。これまでの経験を生かしながら、緩急をつけることができた」。この日の最速142キロ直球に100キロ台前半のカーブを織り交ぜ、スライダー、チェンジアップも要所でコースに決まり、6回までノーヒット投球。初回から5回まで毎回の9三振を奪う快投だった。

持ち前の明るさで、盛り上げ役も担う。試合前にはドラ1右腕の椋木先輩も一目を置く一発芸を披露。チームメートを和ませる。「持ちネタは10個以上あります。『あれやって、これやって』ってリピートされています」。リーグ戦前には大好きなお笑い芸人千鳥・大悟似の髪形を意識し頭を刈り上げた。「気合を入れようと思いました」の言葉からはやる気がみなぎる。

今節が終われば、仙台大との「最終決戦」が控える。両チームはここまで7戦全勝。倒さなければならない宿敵でもある。「自分の与えられた場所で最高のパフォーマンスをする」。歓喜の瞬間へ-。マウンド上でエンターテイナーぶりを発揮する。【佐藤究】