安定感抜群の右腕が粘った。3季ぶり37度目の優勝を狙う青森大が富士大(岩手)を1-0で下し、相手の「無敗優勝」を阻止した。三野宮協太投手(4年=八戸商)が4安打完封で今季4勝目を飾った。この日でリーグ戦の全日程が終了。両大とノースアジア大(秋田)が5勝1敗で並んだため、プレーオフ(PO)が行われる。

頂点を争う一戦で、背番号「18」が輝いた。序盤から力強い真っすぐと変化球を淡々と投げ込み、凡打を積み重ねていく。1点リードの9回2死三塁では相手4番との対決で「自分の1番自信のあるボールを投げて打ち取るだけ」と直球を選択し、左飛で勝負を決めるアウトを奪った。今春の対戦では8回6四死球5失点で敗戦投手。「(春は)四球から自滅して打たれたので、今日は自分で流れを作りながら抑えられたのは良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

投手陣の大黒柱だ。今季は32回1/3を投げ自責点3。防御率0・84と安定した投球を継続した。試合終盤でピンチを背負っても、三浦忠吉監督(40)は「このリーグ戦を作ってきたのは三野宮。最後、三野宮に託すことはぶれずにやろうと思っていた」と思いを託した。三野宮はPOに向け「今日は浮いたストレートを打たれてピンチを作ったので、どういうボールを投げるのか頭で整理しながら投げていきたい」。負けられない一戦で、スコアボードに「0」を行進させる。【相沢孔志】