中日に「ホシノ」が帰ってくる! ドラフト5位指名された豊橋中央・星野真生(まお)内野手(17)が18日、豊橋市内の同校で中日の松永編成部長らの指名あいさつを受けた。ファンにとって特別な響きを持つ「中日ホシノ」について「活躍された方。負けないようにしたい」と燃える男の継承を目標に掲げた。

中日で星野といえば、元監督で「燃える男」と呼ばれた星野仙一氏が真っ先にイメージされる。「あそこまで熱くなられる方はそれほどいないと思う。同じ星野という名字なので、参考にさせていただきたいと思います」。高校通算25発を放ち、守備に自信を持つという令和のホシノの好きな言葉は「ガッツ」だった。

不思議な縁もある。指導を受けた豊橋中央の萩本将光監督(39)は、その星野仙一氏と遠縁にあたる。楽天監督時代に久米島キャンプを訪問し、会食をともにしたこともあったという。

さらに星野氏が中日監督時代の87年にドラフト1位で引き当て、88年の開幕スタメンに抜てきした立浪和義氏(52)が来季の中日新指揮官の要請を受けた。しかもポジションは同じショート。「将来的にはショートでゴールデングラブ賞」が最大目標の星野にとって、新人で同賞を獲得した立浪氏は特別な存在だ。「偉大な方というイメージしかない。教われる機会があれば教わりたいです」と目を輝かせた。

担当の清水スカウトは「守備も走塁もセンスがある。打撃もヘッドが利いてスイングの軌道もいい。将来的に井端さんのように(相手に)嫌がられる怖い打者になってくれれば」と期待を寄せた。【安藤宏樹】

◆星野真生(ほしの・まお)2003年(平15)12月1日生まれ、愛知県出身。遊撃手。豊橋中央から今年のドラフト5位で中日が指名。高校通算25本塁打の長打力に加え、高いミート力も併せ持つ。打球に対する反応の良さと守備範囲の広さも持ち味。176センチ、77キロ。右投げ右打ち。

◆球界の星野姓 中日では69~80年に仙一投手が球団3位の146勝を挙げ、監督として88、99年と2度のリーグ優勝。中日には68~75年に秀孝投手も在籍したため、仙一は「星野仙」と表記された経緯がある。プロに籍を置いた星野姓の選手は13人。阪神などで遅球を操った伸之投手は通算176勝。主に西武で456試合に登板した智樹投手、元阪神おさむ内野手らがいる。