西武松坂大輔投手の恩師で横浜高元監督の渡辺元智氏(76)は「冷静に見ようと思ったのですが、万感が胸に迫り、自然と涙が出ました。こんなこと、ありません」と感慨深げに話した。引退登板をテレビ観戦。同じく教え子の日本ハム近藤との対戦を目に焼き付けた。

「ぼろぼろだったんだなと。最後、投げたくない気持ちもありながら、いろいろな思いが交錯したと思います。松坂しか知らない苦渋の決断がにじみ出てました。終わった時は少し寂しそうな顔をしていたけど、笑みもあって。栄光と、ケガで屈辱も味わい、マウンドに人生が凝縮されている感じがしました。近藤も目いっぱい勝負した」と両者を思いやった。松坂にかける言葉は「『お疲れさん』と簡単には言えない」という。「『ありがとう』ですね。しばらくたったら、ゆっくり話をしてみたい」と再会を楽しみにしていた。

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