オリックスが1996年(平8)以来、25年ぶりにパ・リーグの頂点に立った。25日にエース山本が楽天を完封してシーズン最終戦を終え、27日はライバルの2位ロッテの楽天との試合結果を京セラドーム大阪で待った。もう1敗もできない状況にいたロッテが楽天に敗れ、優勝が決まった。

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★土壇場優勝メモ

◆63年西鉄 南海に最大14・5ゲーム差をつけられた西鉄が、怒濤(どとう)の追い上げで10月8日に首位に。15、16日の直接対決は1勝1敗で、南海は17日に勝って首位で全日程を終了。それでも西鉄は19、20日の近鉄とのダブルヘッダーで4連勝し、大逆転V。

◆68年阪急 南海との激しい優勝争いは79勝50敗の同率で10月11日のシーズン最終戦に。両軍が並ぶと3試合制のプレーオフを実施する予定だった。阪急は東京戦の延長11回に4番矢野の本塁打でサヨナラ勝ち。その8分後、南海が近鉄に敗れて阪急の連覇が決まった。

◆73年巨人 10月20日中日-阪神戦で阪神は勝利か引き分けで優勝だったが、中日に敗戦。巨人が阪神との最終戦に勝つと逆転優勝の状況に。雨で1日流れた22日の一戦は、巨人が高橋一の完封で9-0の大勝。V9を達成した。

◆82年中日 中日は9月28日にM12を点灯。10月16日にM1としたが、1日足踏みで最終戦の18日大洋戦にもつれた。敗れれば巨人の優勝だったが、小松の完封で8-0勝利。シーズン最終戦で優勝が決まったのはセ・リーグ初だった。中日は引き分けが19試合もあり、巨人より少ない64勝での優勝だった。

◆88年西武 西武が10月16日首位で全日程を終えたが、2位近鉄は残り4試合で3勝すれば逆転V。1勝1敗で迎えた19日ロッテとのダブルヘッダーは第1試合で逆転勝ちも、第2試合は4-4で延長10回引き分け。「10・19」と呼ばれた熱戦で涙をのみ、西武が4連覇を達成。

◆94年巨人 巨人と中日が最終戦を前に69勝60敗で並び、史上初の同率首位どうしの最終戦決着に。巨人は槙原-斎藤-桑田の先発3本柱の継投で6-3で勝利。長嶋監督が「国民的行事」と名付けた一戦は「10・8」として今も語り草に。

◆14年ソフトバンク 9月25日に先にマジックを点灯させたのは2位オリックス。首位ソフトバンクは終盤で失速し、最終戦の10月2日の直接対決までもつれることに。試合は延長10回に松田のサヨナラ打で劇的V。マジックが1度も点灯せずに優勝となった。