春のリーグ戦を新型コロナウイルスの影響で辞退した東日本国際大が、東北公益文科大との優勝決定戦を5-1で制し、2季ぶり33回目の優勝を果たした。

どん底から南東北の王者に返り咲いた。春の辞退を機に監督をはじめ、スタッフが総入れ替え。1からのリスタートとなった9月5日のリーグ初戦で小林龍憲主将(4年=作新学院)は、「チームをまとめるのがきついときもあった」と語っていた。だが「1戦必勝」を掲げた秋季リーグを制し「うまくいかないこともありましたが、最後の最後にやっとチームらしくなってきたと思います」と笑顔で振り返った。

今年7月から指揮を執る藤木豊監督は「結果を残さなきゃいけないシーズンだったので、ほっとしています。彼らがしっかりとつかみ直した結果だと思います」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。八戸大で2度の全日本大学選手権4強、1度の神宮大会4強へ導いた指揮官は、1週間後に控える東北地区代表決定戦に向けて、「後先振り返らず、捨て身の覚悟でぶつかっていきます」と意気込んだ。

代表決定戦の相手は、昨秋の決定戦で0-6と敗れた北東北代表・富士大だ。昨秋の悔しさを知る小林は「日本一を目指してやっているので、この秋のチャンスをチーム全員で何が何でもつかみに行きます」と力を込めた。どん底からはい上がった同大は、勢いそのままに東北、日本の頂点へと駆け上がる。【濱本神威】