青学大が、2連勝で秋季リーグを締めた。初回に2点を先制し、先発の北村智紀投手(3年=龍谷大平安)は、4安打、125球で初完封を挙げた。安藤寧則監督は「(泉口)キャプテンを中心にしっかり作り上げてきたチーム。最後勝つことができてよかった」と振り返った。

第2試合で国学院大が勝利し優勝を決めたためプレーオフは行われなかったが、青学大は最後まで粘りを見せた。

初回無死一、三塁で山田拓也内野手(3年=東海大相模)が右前打を放ち先制。1死一、二塁で山中稜真外野手(3年=木更津総合)が右前打で続き、計2点を先制した。

監督が投手交代を取りやめる珍しい一幕があった。2-0で迎えた9回2死一、二塁で安藤監督は投手交代を告げようとベンチを出た。しかし、佐藤英雄捕手(2年=日大三)が「待って」と監督を止めた。

最後の打者を空振り三振に仕留めた北村は、大きくガッツポーズ。「投げたい気持ちはあった。英雄が監督を止めてくれて、熱い気持ちを感じた」と勝利への執念を球に込めた。

交代を告げずに、ベンチへ戻った指揮官は「おおっと思った。監督の判断で、(試合に)出ているプレーヤーを尊重しようと思った。一緒に(チームを)作り上げてきたつもりなので、佐藤の意見を大切にしてやりたいと思った。勝つための選択として聞いた。それを(勝利で)正解にしてくれてよかった」と笑顔だった。