公立で文武両道の秋季九州6大学王者、北九大が猛打さく裂の10-3で日本文理大(九州地区北部1位)を下し明治神宮大会初出場へ王手をかけた。九州大学選手権に備えたエンドランなどの打撃特訓が功を奏し、1本塁打を含む17安打10得点で快勝。今日31日の決勝で、19年決勝で完敗した難敵の九産大(福岡6大学1位)相手にリベンジVを狙う。

三度目の正直で全国切符だ! 秋季リーグを2年ぶりに制して波に乗る北九大が17安打10得点の猛攻で、九産大撃破での“リベンジ初V”に弾みをつけた。

1回に適時失策で先制、5回に6番DH・新原隆也捕手(3年=香椎)の大学の公式戦で初本塁打となる2ランで逆転するなど強みの打力で主導権を握った。

5回に3-3に追いつかれたが、7回に勢いの差を見せ突き放した。無死一塁。打力を買われ今春から4番に座る大学通算14本塁打の木村颯外野手(3年=九州学院)が、エンドラン指示にきっちり応え右中間二塁打で勝ち越し。山本浩二監督(42)が「つないでもらおうと送り出したが、エンドランが右中間に抜けて流れが来た」という、リーグ戦後徹底した打力向上が実り、流れを渡さなかった。

勢いのまま、2年ぶり3度目の決勝戦に臨む。1年時の2年前、九産大との敗戦をベンチで見つめ雪辱を誓った木村は「九州NO・1と思うチームとやれるので気合が入る。負けたくない」。クリーンアップも組んだことがある九州学院の1年先輩で憧れのヤクルト村上が活躍する神宮へは「本拠地に行きたい」と気合。文武両道のクレバー野球も武器に挑む。【菊川光一】