今季限りで引退した日本ハム斎藤佑樹投手(33)が、伝統の早慶戦で“解説者デビュー”した。NHKの中継にゲストで出演。
プロ出身のOBらしく、現役11年間で培ったデータを随所に披露した。
DeNAから2位指名を受けた早大先発の徳山壮磨投手(4年=大阪桐蔭)の投球分析には、プロで活躍する投手の変化球の割合について言及。
斎藤 徳山君は意外にも変化球が多い。プロも30~40%がフォーシームで、残りが変化球。そういう投手がプロでは活躍できるデータがある。徳山君はそれを体現できている。しかも140キロ台後半のフォーシームがありながらも、器用にあやつっているのはすごいことだと思います。
さらに斎藤自身の決め球でもあったフォークについては、スピードのデータを引用。
フォークは(直球の)スピードの90~93%だ空振りが取れやすい。もう少し速いとゴロになりやすい。徳山君はいいフォークだと思います。僕自身も試行錯誤しましたけど、フォーシームのスピードがポイントになるので、それがあってこその変化球だと思います。
最速150キロの投手なら、その90~93%の135~140キロのフォークが空振りになりやすいという理論。さらに前日の1回戦に先発して勝利した楽天6位の西垣雅矢投手(4年=報徳学園)のツーシームにも言及した。
斎藤 プロのデータでもスプリット、フォーク、ツーシームというのは打率が低くなる変化球。しっかりとしたボールを投げられれば打たれにくいと思います。
斎藤自身は早大在学中に東京6大学リーグ通算61試合に登板し、31勝15敗の成績を残した。
解説者“デビュー”戦では、データも駆使しながら後輩たちの戦いを見守った。