佛教大が優勝し、11年以来、10年ぶりの明治神宮大会を決めた。

木下隆也投手(4年=奈良大付)が8回途中まで1失点と踏ん張り、高校の後輩の木村光投手(3年)が2番手で1点差ゲームを締めた。最後の打者を遊ゴロ併殺に仕留めるとナインはマウンドで喜びを爆発させた。

木下は2年前の全日本大学選手権で準優勝に貢献した左腕。「4年間、ずっと秋の明治神宮を目指してきた。やっとつかめました。神宮では楽しんで、集大成を見せたい」と笑い、木村は「春は僕のせいで(名城大に)初戦負けしているので、借りを返したい」と意気込んだ。

今春の大学選手権で名城大に敗れた際のスコアを、練習場に大きく張り出して発奮材料にしてきた。今大会の前に、コーチから取り外すことを提案されたが、主将の森本翔大内野手(4年=天理)が断った。この日、7回に決勝の中前打を放った森本は「全国の舞台に戻って取り返すのが僕らの目標。関西を勝ち抜いて悔しさを晴らしにいきたいと思ったので」と振り返った。

田原完行監督(61)は「うちは組織としては発展途上だが、その通過点でこういう結果が出た。(春に準優勝した)2年前は全国に行ったら完全に相手がなめていた。今度はそうはいかない」と、謙虚に高みを見据えた。