巨人坂本勇人内野手(32)が今季の終戦を受け止めた。3回、2番亀井の右前打でつくった1死一、三塁のチャンスで打席へ。初球スライダーを中犠飛で先制に成功。同ステージ3戦目、21イニング目にして初得点をもぎ取った。しかし、7回に2点を失い最終的には2ー2の同点。敗退が決定した。「完全に僕たち選手の力不足。こういう悔しさを来年のために(生かす)のはすごく大事だなと思います」と受け入れた。

15年間ともにプレーし、苦楽をともにしてきた亀井がこの試合限りで現役引退となった。試合前の円陣では「このまま終われんからね。なんとか今日、亀さんをあと4回声出しさせられるように」と呼びかけた。4連勝で日本シリーズ進出、そして日本一で送り出すことは出来なかった。「1試合でも一緒にやりたいなと思ってやってました。18歳のときからやってきた人が引退していくのはもちろん寂しい。同時にそういう世界で僕もやっているんだなと思う。厳しい世界で結果を出すことの大変さを感じた」。

王者ヤクルトに、力の差を痛感させられた。3試合で9打数1安打。初戦では1回に遊飛を捕球の際、体勢が崩れた隙を塩見に突かれ、本塁生還を許した。2戦目でも一塁への悪送球を失点につなげられた。「完全に力の差が出てしまったなと思う。11ゲーム差開いていたチーム力の差は感じました。選手個々がもう1ランク、2ランク、アップしないと同じ結果になってしまう。選手全員がそういう気持ちでオフにやるしかない」と主将として、チーム全体の底上げを求めた。いざ、来季へ-。「練習あるのみですよ。野球選手はそれだけだと思います」。練習して、成長した姿で、新たなシーズンに臨む。【小早川宗一郎】

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