DeNA森敬斗内野手(19)が17日、石井琢朗新コーチ(51)から攻守にわたってマンツーマンで特訓を受けた。

午前中は守備。ランチ特打、ロングティーでも付きっきり、その後のティー打撃ではじっくり指導を受けた。「ワンプレーに対して、いろいろ言ってくれるので、分かりやすい。もやもやがなく1球1球やれている」。悪癖の左肩が先に出ないように、指摘を受けた。

石井新コーチは、2432安打の打撃、ゴールデングラブ賞4度の守備、盗塁王4度の走塁とすべてを兼ね備えていた。森は、スター選手の教えを一身に受けられる。「ぜいたくだと思いますね。マンツーマンで教えてもらうことで、あやふやにならないのが一番うれしいところ。しっかりと聞いて、聞いたら返してくれる。気付いたことは言ってもらえるし、すごくありがたい」。忘れないよう、言葉をノートに書き留めている。

2002年(平14)生まれの森にとって、現役時代の石井コーチはなじみがない。「まったく知らないです。僕はプロ野球に昔から興味がなかった。たまたまテレビでやっている巨人戦を見るぐらいでした。琢朗さんも全然知らなかったですし、仁志さん(2軍監督)も知らなかったぐらい。やばいですね」と苦笑い。それでもコーチ就任を知ると、実績を調べ「いやもう、あれですね、すごい。それだけです」。言葉が出ないほどの衝撃的な数字が並んでいた。

俊足、巧打、強打、右投げ左打ちの遊撃手。プレースタイルは共通項が多い。「打率も高くて、盗塁もできて守備もできて、そんな選手になりたいと思っている。それにパワーがついたら。琢朗さんはホームランはどのぐらいですか? (年間)20本ぐらい? 10本ぐらい? そこにホームランが加われば、超えられる。そこを目指していきたいです」と大きな展望を描く。直近の目標は、開幕スタメンからのレギュラー奪取。そこから「琢朗超え」を狙っていく。【斎藤直樹】