阪神からドラフト3位指名された新潟医療福祉大・桐敷拓馬投手(22)が19日、新潟市内のホテルで仮契約を行った。契約金6000万円、年俸1000万円。

「プロ野球選手になるって実感が少しずつ湧いてきました。自分は即戦力として指名をいただいて、自分の中でも即戦力でチームに貢献したいって気持ちがあるので、まずは開幕1軍を目指したい。チームを勝たせるピッチングをしたいと思います」

10月16日の平成国際大戦で、関甲新学生リーグ初の完全試合を達成。リーグ記録を更新する19奪三振でその名をとどろかせた。「結果的に完全試合を達成できたんですけど、それを狙ったりというのは自分はしていなかった。打者1人1人を抑えるということをやって結果的に、完全試合を達成できたので。その気持ちを忘れずにプロでもやっていきたい」と謙虚に当時を振り返った。

話してみたい阪神の選手には、同じ左腕の岩崎の名前を挙げ「技術や投球術であったりをお話させてもらって、学んでいきたいなという思いがあります」と熱望。「自分の中では柔軟性であったり、そこが課題かなと思っていたので、あと1カ月半、新人合同自主トレまでに克服していきたい」と今後の課題を掲げた。

虎党から呼んでほしいあだ名は「普通に桐敷とか…」と悩んだ末、「いつもあだ名で『キリ』と呼ばれていたので、そういうふうに呼ばれたらいいかなと思います」。プロの世界でも強打者たちをキリキリ舞いにさせる投球を目指す。(金額は推定)

▽担当の阪神吉野誠スカウト コントロールが非常にいいというのが、一番の魅力。この秋のリーグ戦でスライダーも良くなりました。もともと良いフォークボールもあるんで、三振が取れるというのが1つの魅力ですね。気持ちの起伏が常にフラットなところが良いところというか。内に秘めているところはあると思うんですけど、常に一定な感情で投げられるとういうのもいいところかなと思いますね。

◆桐敷拓馬(きりしき・たくま)1999年(平11)6月20日生まれ、埼玉県出身。屈巣小1年時に屈巣ニュースターズで野球を始め、川里中では行田リトルシニアに所属。本庄東では1年秋からエース。甲子園出場はなし。憧れの投手はソフトバンク前監督の工藤公康氏。178センチ、90キロ。左投げ左打ち。