西武がレイズからFAになった左腕のディートリック・エンス投手(30)の獲得調査を行っていることが19日、分かった。関係者によると、西武は高く評価する左腕獲得のため、本腰を入れて交渉に乗り出す可能性が高いという。高額年俸ながら来季V奪還に必要戦力として、補強に動く。

エンスは17年にツインズでメジャーデビュー。その後はマイナーを渡り歩き、今年8月にレイズで4年ぶりのメジャー登板を果たした。今季は9試合登板で2勝2セーブ1ホールド、防御率2・82。3Aでは8勝2敗の成績を残した。最速156キロの力強い直球に加えカーブ、カットボール、チェンジアップなど変化球も多彩だ。先発、中継ぎどちらもこなせるという。

今季チームは先発左腕による勝利数が2勝と、左腕不足に見舞われた。獲得となれば、先発ローテーション、勝ちパターンの中継ぎいずれも起用可能で、投手陣の厚みが一気に増すことになりそうだ。

◆ディートリック・エンス 1991年5月16日、米イリノイ州生まれ。12年ドラフト19巡目(全体609位)でヤンキースと契約。17年途中にツインズに移籍し、同年8月に初昇格。その後パドレス、マリナーズの傘下を経て、今季レイズで4年ぶりにメジャー登板。メジャー通算11試合で2勝0敗2セーブ、防御率3・42。185センチ、95キロ。左投げ左打ち。