「平成の怪物」からの最大級の賛辞かもしれない。

今季限りで引退した西武松坂大輔投手(41)が、第1戦を中継したフジテレビにゲスト解説として生出演し、引退後“初解説”を行った。

ヤクルトが1点を先制した直後の7回。マウンドに上がった奥川恭伸投手(20)の投球について問われると、こんな言葉を発した。

「投げている姿を見ていると、球場を支配しているように見えますね」

野球の試合では聞きなれない響きの「支配」。

ルーツは高校時代にさかのぼる。横浜高(神奈川)の恩師、渡辺元智氏が長く愛用してきた言葉に「目標がその日その日を支配する」がある。松坂にとっては春夏甲子園優勝を果たした98年を含め、支えとしてきたフレーズ。西武入団後も自らのキャッチフレーズに「球場を支配する」を挙げたこともあった。

ヤクルトはサヨナラ負けを喫したものの、次世代の怪物候補となる奥川は7回1失点と好投した。松坂は試合前「(オリックス)宮城くんとか(ロッテ)佐々木くんがいますけど、今彼が世代ではNO・1だと思います」と印象を語っていた。さらに1試合、じっくりと投球を見て選んだ言葉に、若き右腕への期待が詰まっていた。

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