10月に戦力外通告を受けた広島今村猛投手(30)が25日、現役続行への意欲を示した。東広島市内のゴルフ場で行われた広島選手会ゴルフに参加。去就について「(他球団から)いいお話があれば。いいお話を待ちます。まだやれるぞという気持ちは持っている」とはっきりと口にした。

戦力外通告をされた直後は広島球団以外でのプレーにする自分がイメージできず、去就について明言しなかった。だが、現役続行へ傾かせたのは今季までともにプレーしてきたチームメートの声だった。長崎県出身の同学年として高校時代から切磋琢磨(せっさたくま)してきた大瀬良のほか、WBC日本代表のチームメートで対戦経験もある長野らから現役続行を後押しする言葉をもらった。多くの仲間たちの声が、今村のアスリートとしての本能に火を付けた。

今村はまだ30歳という年齢ながら、豊富な経験を持つ。13年にWBC日本代表に選出され、16年からの3連覇にはいずれも勝ちパターン入り。17年は一時抑えを任され23セーブを挙げた。昨季まで通算431試合に登板し、21勝30敗、球団歴代最多115ホールド、36セーブ、防御率3・46。今季は1軍でのチャンスに恵まれなかったものの、2軍では36試合、2勝1敗、防御率2・78を残した。

トライアウトは「受けるかどうか迷っている」としながらも「自分ができることを探してやっています」と他球団からのオファーを待つ。【前原淳】