創部4年目のエイジェック(小山市)はNTT西日本(大阪市)にサヨナラで敗れ、初出場初勝利を逃した。

新人左腕が力投をみせた。先発した林明良投手(23=関東学院大)が、7回5安打無失点。この日最速148キロの直球に、スライダーを組み合わせる投球で8三振を奪った。

自身最大のピンチも、気迫あふれる投球で乗り切った。1点リードの7回2死一、二塁。一打逆転の場面で、3番の藤井健平外野手(24=東海大)を迎えた。2-2と追い込んでから5球目。低めへの変化球で空振り三振に打ち取ると、マウンド上で雄たけびを上げ、ガッツポーズ。気持ちを爆発させた。

後続の投手が9回に逆転を許し、あと1歩のところで白星をつかめなかった。試合後涙をみせた林に対し、難波貴司監督(56)は「100点をあげてもいいくらい。こんな良い投球は見たことがありませんでした。成長を感じましたし、来年につながると思います」とねぎらった。

エイジェックは、同チーム女子硬式野球部投手の「ナックル姫」こと、吉田えり(29)がチームマスコットとしてベンチ入り。声援を送ったが、勝利には届かなかった。