中日柳裕也投手(27)が2日、三井ゴールデン・グラブ賞を初受賞した。今季は防御率2・20、168奪三振で最優秀防御率、最多奪三振の2冠も獲得。「歴代もすごい選手ばかりで自分の名前を刻めたのは光栄。取れてうれしい」と、11年浅尾拓也以来となる、球団史上6人目の投手部門受賞を喜んだ。

【ゴールデン・グラブ賞一覧】甲斐拓也最多得票 菊池涼介は9年連続受賞>

「打者を抑えることに入っていた。その中でああいうプレーができたのは良かった」。

金色のグラブを初めて手にする柳が思い描いたのは10月12日ヤクルト戦(バンテリンドーム)。2-2で迎えた7回表1死一、三塁で勝ち越しを狙ったヤクルトのスクイズを阻止した。カウント1-1からの代打宮本への3球目。投球動作に入ると同時に三走渡辺の本塁への動きを察知すると、体が自然と反応しボールを高めへウエストさせた。捕球した木下拓が走者をタッチし危機を脱出。失点を許さず11勝目を手に入れた。

「高校で守備を鍛えられた。小倉さんに一番に報告したい」。横浜高校では入学時から毎日、在学時にコーチだった小倉清一郎元部長(77)にフィールディングを鍛えられた。「起きる頻度の少ないプレーもやった。高校で基礎ができた。それがあの場面でも出た」。守備タイトルを手にした右腕は恩師への思いを口にした。

リーグ最多の172回を投げ、チーム最多11勝(6敗)を挙げた。「充実の1年だったけど、まだ1年やっただけ。来年、再来年と続けていけるようにやっていきたい」。この日もナゴヤ球場で汗を流した柳の目は来季をにらんでいた。

中日ニュース一覧はコチラ―>