プロ野球独立リーグ、BCリーグ新潟の新入団会見が3日、ハードオフ新潟で開かれた。新戦力は10選手。地元枠で指名された小林駿投手(20=新発田商-新潟コンマーシャル倶楽部)は表情を引き締めた。最速141キロの速球の制球力が武器。野球に集中できる環境でNPB入りを目指す。

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決意は固かった。濃紺のスーツに身を包んだ小林は「野球が仕事になることは昔からの夢」と言った。独立リーグでプロとして来季、夢への1歩を踏み出す。2季過ごした新潟コンマーシャル倶楽部の練習日は週1回、日曜日だけ。平日は会社で勤務後にランニング、ウエートトレで精いっぱいだった。野球に全精力を注げる状況を手に入れ、飛躍を期していた。

「何か」を持っている。10月31日に挑戦したトライアウト(埼玉)で自己最速141キロを投げ込み、注目された。大事なアピールの場で従来最速を2キロ更新する投球を披露した。そのトライアウトの参加も、勤務する会社の上司にダメ元で申告。「受かったら(会社を)辞めるけれど、受からなかったら辞めない」と申し出て、「行ってこい」と快く送り出してもらった。来季キャンプインは3月10日予定。仕事は直前の2月末日まで続けるという。

現在は下半身強化に重点を置き、自主トレに励む。「球速アップはもちろんだけど、変化球の制球力をつけたい」とまずは弱点の克服を目指す。「ここにとどまらずに、NPBに入る実力をつけたい」とBC新潟での進化をもくろんでいた。【涌井幹雄】