「Bs Fan-Festa2021 supported by CRTM」が4日、京セラドーム大阪で行われ、1万4884人のファンの前で、25年ぶりのリーグ制覇を祝うイベント「バーチャル御堂筋パレード」が開催された。吉田正尚選手会長(28)は今オフ、チームの若手と沖縄で自主トレを行う予定で、パ連覇と日本一に向けて動きだす。

「バーチャル御堂筋パレード」に参加した吉田正の目は、すでに来季を見据えていた。これまでは阪神糸井やソフトバンク柳田らと行っていた合同自主トレだが、今オフは「独立」する。チームメートの来田や佐野如らを連れ、沖縄で鍛錬を積む予定で“チーム吉田正”を形成する。

「刺激…? どうですかね。若い選手が見て何かを感じてくれればいいですね。(来季は)一緒に切磋琢磨(せっさたくま)して、いい成績を収められるような1年にしたい」

96年以来25年ぶりVを決めても、慢心はない。「スタートの1月。キャンプに向けてケガせずにね。(若手は)そこでアピールできる準備が必要なので」。2年連続首位打者を獲得した選手会長は、チーム力向上に一肌脱ぐ。

10月上旬に死球を受けた影響で、右尺骨を骨折。長期離脱も想定されたが、懸命のリハビリで11月10日のCSファイナル初戦で戦列復帰。完治せぬまま、日本シリーズにも出場した。シーズンオフを迎え「もう、ゆっくり。(患部を)休めてます。治療もしています。(骨は)くっついてるので、ズレはしないですね」。万全の状態で来季を迎える。

ファンに感謝の気持ちを伝えながら、両手を振った。「また来年、コロナが収まって、直接、みなさんの前で御堂筋パレードできたら最高だと思います」。常勝軍団の形成へ、チームの柱が決意を新たにした。【真柴健】