日本ハム新庄剛志監督(49)が6日、自身のツイッターで来春のオープン戦初戦の“監督”に上沢直之投手(27)を指名した。今季12勝のエース右腕が野手の打順、守備位置を自ら決めて臨むことになる。今季はオープン戦の開幕投手を務めており、“上沢監督”自身が先発マウンドに上がる可能性も十分。異例の取り組みは、BIGBOSS流の選手教育と言えそうだ。

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温めていたプランを具体的な形で全世界に発信した。新庄監督が自身のツイッターで「オープン戦 初戦の試合を 上沢監督でオーダーを組んでもらい戦ってもらいます」(原文まま)と明らかにした。似たような投稿は11日前にもあった。11月25日に「オープン戦で選手達でオーダー 監督を決め どうやって勝つのかを自分達で考えさせるプランを考えてます」(原文まま)としていたが、今回は内容が大きく前進。プランではない、言い切る形での決定事項として、世間に“公表”した。

選手にスタメンを決めさせる異例の“采配”は、BIGBOSS流の選手教育の一環とも言えそうだ。新入団選手発表に出席した5日に新庄監督は「今年のシーズン中を見ていても、レギュラーいなくね? 僕は思いました」と話していた。主力選手でも伸びしろを感じるからこそ、成長を促す刺激策も必要となる。

今季12勝を挙げた先発陣の大黒柱である上沢が監督となれば、自らが登板することを想定しながらオーダーを組む可能性も高い。どんな意図を持ってスタメンを選ぶのか。野手陣も上沢が選んだ布陣をどう受け止めるか。勝つために、必要なこと、自身が求められることは-。各選手がさまざまな考えを深めることで、野球脳を高める効果も期待されそうだ。

BIGBOSSからオープン戦初戦の“監督”に指名された上沢も、すぐに反応した。新庄監督の投稿を引用ツイート。コメントこそ発信しなかったが、サングラスをかけているドヤ顔の絵文字を3つ並べて、心の準備ができていることを示唆した。例年通りならば、日本ハムは春季キャンプ終盤の沖縄でオープン戦の開幕を迎える。また1つ、大きな注目となる試合が、BIGBOSSによって仕掛けられた。【木下大輔】

○…2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で自主練習した西村と今川が早くも「上沢監督」にロックオンした。西村は「ちょっと後で上沢さんにLINEしておきます。投げられるって送っておきます」と、オープン戦初戦での登板を熱望。今川も「上沢監督に春キャンプが始まった時に『今川変わったな』と思ってもらえれば。上沢監督が見て安心感のある守備を見せられれば」と、キャンプ初日からのアピールを誓った。