野球振興を理念に掲げる巨人が、23年からの本格活動を目指して「女子硬式野球チーム」を新設することが6日、分かった。

NPB球団の女子チームは西武、阪神に次いで3球団目。チーム名は未定で、来年4月からトライアウトを実施しチームを編成する方針。

まずは1期生として8月の全国高校女子硬式野球選手権で優勝した神戸弘陵(兵庫)のエース島野愛友利投手(3年)、至学館(愛知)の吉安清投手(3年)、平成国際大の金満梨々那捕手(4年)、大体大の山下陽夏捕手(4年)の入団が内定した。8日の「読売巨人軍2021シーズン感謝祭in国技館」でお披露目される。

◆島野愛友利(しまの・あゆり)2004年(平16)2月20日生まれ、大阪市出身。2人の兄の影響で野球を始め、大淀ボーイズでは背番号「1」をつけ、ジャイアンツカップ決勝では最終回のマウンドに立ち、胴上げ投手になった。神戸弘陵では今夏の全国高校女子硬式野球選手権で優勝。甲子園で行われた決勝は「3番遊撃」で出場し、2番手で最終回を3人で締め、胴上げ投手となった。

<女子野球の現在>

今年は全国高校女子硬式野球の決勝が初めて甲子園で開催されるなど、注目を集めた。全国高等学校女子硬式野球連盟には43校が加盟。昨年4月には西武の「埼玉西武ライオンズ・レディース」がNPB球団名を冠した初めての女子公式クラブチームとして活動開始した。2月には女子硬式野球クラブチーム「阪神タイガース Women(ウィメン)」も活動開始した。それぞれ母体球団と同仕様のユニホームやキャップを使用。金銭的な支援はないが、高校、大学卒業後の女子野球選手の受け皿になっている。一方で、09年に創設された日本女子プロ野球機構は7月に所属選手が0になり、活動を休止している。