くまモン、困ったモン? 阪神岩貞祐太投手(30)が、故郷熊本の人気キャラクターを巡って、ヤクルト村上に宣戦布告だ。7日、2021年度の「若林忠志賞」を受賞。甲子園で行われた授与式に、くまモンがサプライズで出席した。

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森高千里が歌う公式イメージソング「くまモンもん」に乗って現れた特別ゲストに、岩貞は「ほっとしますね~」と目尻を下げたが、「今年は(同郷の)ヤクルトの村上選手が大活躍で、たぶんそっちにばっかり行っていたんで、うれしいです」と焼きもちもチラリ。くまモンを大慌てさせた。

くまモンは「ありがとうだモン☆ これからもおうえんしてるモン!」と手書きの色紙を贈り、全力で跳びはねながら否定したが、村上ラブは岩貞にバレていた。くまモンは本塁打王記念のクッションのほか、Tシャツやパーカなど村上とのコラボ商品を続々発売。通算100号記念弾をかけたときには、本紙を通じて感謝とエールを送った。ラブラブぶりはだれの目にも明らかで、岩貞が焼くのも無理はない。

だが、そこは栄えある「若林忠志賞」受賞左腕。熊本地震からの地元の復興を願う思いは共有しても、くまモンを巡って堂々と村上に果たし状だ。

岩貞 昨年、今年と、村上選手(の打席)からぼくが登板するとか、そういう機会が多かったので。対戦するときはヤクルト、阪神と別のチームでありますし、抑えるのがぼくの仕事。一打者として本当に強打者なので、気合を入れて抑えていきたいという気持ちで、いつも投げています。

今季の対戦で初安打こそ許したが、4年間の対戦成績は10打数1安打と圧倒。左殺しの本領発揮で来年は4番を完璧に封じ、競り負けたペナントレースも制す意気込みだ。その先に、くまモンとのラブラブが待っているかも。【堀まどか】

◆若林忠志賞 阪神球団が11年に創設した賞。継続的に社会貢献活動やファンサービス活動に取り組み、野球人として優れた見識を持つ選手を表彰するために設けた。球団創成期からエースとして活躍し、グラウンド外においても、社会貢献活動並びにファンサービス活動においてプロ野球選手としてのパイオニアであったOBの故若林忠志氏の功績をたたえた。選考基準は<1>継続して社会貢献活動に取り組んでいること<2>ファンサービス活動に積極的であること<3>選手として活躍するだけでなく、野球人として優れた見識を持ち、人望もあること。なお、20年は、新型コロナウイルスのため表彰はなかった。