ロッテのドラフト5位、三菱重工Westの八木彬投手(24=東北福祉大)が7日、兵庫・神戸市内のホテルで球団と契約した。

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会見には育成・スカウト部長の永野吉成氏(53)も同席した。冒頭のあいさつに力がこもっていた。

「2日前まで大会をやって、負けはしたんですけど、非常にいいパフォーマンスで終えることができたので、期待しか感じていません。リリーフ陣の厚みが増すことは間違いないので。この間の東京ドームでも実証してくれました。楽しみしかありません。期待してください」

東京ドームでの第92回都市対抗野球に出場。1回戦の三菱自動車倉敷オーシャンズ戦、2回戦の東京ガス戦にそれぞれリリーフ登板し、無失点で終えた。ドラフト3位広畑も登板した1回戦は、井口資仁監督(46)もネット裏で視察。「2人とも150キロ以上の直球を投げていて、投げっぷりのいい投球でした。非常に来年楽しみで、頼もしい」と賛辞を送っていた。

スカウト目線にはどう映ったのか。永野部長は「自分のパフォーマンスが大舞台できちっとできたのがすごく大きいなと思いましたね。(前日までの)練習でのブルペン投球も見たんですけど、それと何ら遜色なく、同じようなパフォーマンス、同じようなタイミング、リズムで投げていたので、非常に実戦タイプという印象を受けました」と評価。八木自身も実戦を想定したブルペン調整を行っていたと話した。

永野部長は「今大会、全部見たわけじゃないんですけど、広く見ても彼くらいのパフォーマンスをした投手はそんなにいなかったのかなというように思っているので」と言葉を連ねた。とはいえプロ野球、そう甘くはない。「馬力かつ、フォームも非常にまとまっている。(一般論として)メンタルさえやられなかったら、大きく崩れることはないと思います。ただ、そこがプロ野球の難しいところだと思うので」。

経験を積んで、さらに強いハートを備えることを期待しつつ「現状でも十分やっていける印象はあります」と締めた。【金子真仁】