「BIGBOSS」にラブコールを送った。元楽天の中村和希外野手は、日本ハム新庄監督から名前を挙げられたことに「本当ですか！」と驚きながら「一緒にやらせてもらいたいですね」と目を輝かせた。昨季限りで育成選手として3年間在籍した楽天を退団し、今季はBC・福井でコーチ兼任でプレー。「もう1度、NPBに」と挑んだ舞台だった。

新庄監督の目に留まったのは、ミート力だった。同監督も出場した昨年に続く2度目の参加で、トライアウトは今回がラストチャンス。広島中村恭から中前打を放ち、日本ハム村田からは遊撃内野安打、DeNA飯塚から左前打とタイプが異なる3投手を相手に、中堅から逆方向にはじき返し、Hランプを3度点灯させた。

独立リーグで課題に取り組んだ成果を証明した。BC・福井では「楽天時代にできなかったことを何とかできるように」と意識。失投を打ち損じないように確実性の向上や三振を減らすことなどをテーマに置いた。「結果が出たのも、初球から振っていけたのもありますし、そういう積極性は見ていただきたいです」と最後のアピール成功を祈った。【久保賢吾】