東京ガスがNTT東日本との東京都対決を制し、初の決勝進出を決めた。

先発全員安打の計13安打9得点を挙げ快勝。ここまで3試合無安打だった相馬優人内野手(24=法大)が2安打1犠飛2打点を挙げた。ホンダ熊本(大津町)はセガサミー(東京都)に2-1でサヨナラ勝ち。02年以来2度目の決勝進出を決めた。ともに初優勝をかけ、決勝で激突する。

◇  ◇  ◇

一塁上で、相馬は胸の「TOKYO GAS」の文字を誇らしげに指さした。初回の犠飛に続き、3回2死一、三塁で中前に4点目の適時打を放った。今大会9打数無安打のトンネルを抜けた。「やっと出ましたた」。素直にホッとした。体が開き気味だとトレーナーの助言を受け、左打席に入る前に三塁側の相手ベンチを見た。いったん体を正面に向けることで、開きの修正を図った成果だった。

安打を放った選手たちは、次々とユニホームの社名を指さした。ムードメーカーの竹村光司内野手(26=中央学院大)が始めたことが、勝ち進むにつれ、チームに広まった。相馬は「自分のためではなく、チームのため、社名のため。東京都の看板も背負っています」と言った。初の決勝進出を決めた山口太輔監督(44)は「明日、必ず優勝しないといけない。東京都のプライドを見せないといけない」と決意をにじませた。