DeNA牧秀悟内野手(23)が15日、セ・リーグの新人特別賞を受賞した。「今回はこのような素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。来年はこの数字より少しでもいい成績を残したいですし、賞を取ってこの舞台に帰ってきたい」と話した。

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同賞は「最優秀新人賞に値する活躍」を表彰するもの。ヤクルト奥川恭伸、阪神伊藤将司、中野拓夢、佐藤輝明も同時受賞した。

5人の同時受賞は初めて。DeNA選手の受賞は17年の浜口遥大投手以来4年ぶり2人目。

今季は137試合に出場し打率がリーグ3位の3割1分4厘、22本塁打、71打点をマークした。8月25日の阪神戦(京セラドーム)では新人としては史上初のサイクル安打。新人で「打率3割+20本塁打」を達成した選手は、86年清原和博(西武)以来35年ぶり4人目だった。

記者会見では本音も漏れた。「本当に1年目しか取れない新人王を目指していたので、悔しい部分はありますが、特別賞をいただいたのでうれしく思います」。前半戦は腰を痛めたが、後半戦はリーグトップの打率3割7分2厘と打ちまくった。「後半戦が鍵と言うか、1つの要因だと思います。成績も気にしながらですが、打率が伸びていくのがよかったので」と話した。

新人王は栗林良吏(広島)に譲った。「野手と投手は違うが、すごい投手。抑えを任されて0点台はすごい。少ない打席でも、しっかり捉えた打球が1球もなかった。振ってもファウルになったり、鋭いフォークに空振りとか完全にやられた打席が多かった。修正するのが難しい投手と感じた」。素直に実力を認めた。来季以降もライバル対決は続くが「勝負どころで投げてくるケースが多いと思う。1打席で1球あるかないか。それを1球で集中して仕留めることが大事だと思う」とした。

23年ぶりに新人で打率3割をマークしたが、来季は打点王を狙う。「打率も残したいが、打点が一番チームに貢献できると思うので、打点をしっかり稼げる打者になりたい」。さらなる成長を誓った。【斎藤直樹】