BIGBOSS打線の「びっくり箱」となる。8年間で通算0本塁打の日本ハム石川亮捕手(26)が18日、来季こそ悲願のプロ初アーチを放つことを誓った。2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で行った自主練習では、来季導入予定の重心が先端にある長距離打者タイプの新相棒で打撃練習。新庄剛志監督(49)に得意の小技に加えて大技も繰り出せる意外性をアピールし、レギュラーを奪い取る。

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石川亮の言葉には、切実な思いがこもっていた。「むちゃくちゃ打ちたい…マジで」。8年目を戦い終えたが、プロ初本塁打は今季も打てなかった。イースタン・リーグでは通算13本塁打で、16年の米アリゾナキャンプではチーム1号となるグランドスラムも現地で放ったことがある。意外性のあるパンチ力は持ち合わせているはずだが、1軍の舞台で発揮できていない。これが、今オフの強化ポイントだ。

石川亮 本塁打がないと思われている打者が打席に入ったら、僕が捕手でも楽です。本塁打が全てじゃないですけど、甘く入ったら「やばいな」と思わせる打者でないと。僕は「びっくり箱」でいい。小技のバントもやって、たまにびっくり箱がある方が全然、魅力があると思う。

現在、鎌ケ谷の室内練習場で打ち込むバットは今季限りで現役引退した谷口氏のモデルだ。約880グラムで今季使用したバットより10~15グラム重い。軽量バットから切り替えた理由は「力に頼るほど確実性は生まれないと思った」から。重心はミドルバランスからバットの先端近くにあるトップバランスへ。このバットで来季は戦い抜く考えだ。

石川亮 打球スピードを上げなくちゃいけない。軽いバットをブンブン振るのではなく、バットの重みを感じながら体全体で振っていくことを今、取り組んでいる。それで何か変われば、ホームランが出るんじゃないかなぁと思って。

新庄監督とは来春キャンプでの初対面となりそうで「すごいことをしそう」と、展開する野球を楽しみにする。どんな采配にも対応できる「びっくり箱」のような打撃を磨いてBIGBOSSにアピールし、横一線の捕手レギュラー争いを勝ち抜く。【木下大輔】

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