日本ハム万波中正外野手(21)が、勝負の4年目へ新年の誓いを立てた。プロ初本塁打をマークした昨季をステップに、今季は新庄剛志監督(49)からも高いポテンシャルを評価されている。激しい外野手争い、本塁打へのこだわり、BIGBOSSとの出会いによる心境の変化など熱く語った。【取材・構成=田中彩友美】

-プロ入り4年目

もう4年目か…って感じです。大学だったら4年生になる。プロに入る前からしたら、なかなか想像できない年になったなと思いますね。

-外野の定位置争いへアピールポイントは

バッティングも守備も、ある程度どっちも高い水準で、そういう選手になりたいですし、そういうアピールをしたいなと思っています。

-目標とする数字

ホームラン30本は打ちたいなと思います。

-昨季は5本塁打。今季につながる1本を挙げるとすれば

(西武)ギャレット投手から打った5本目です(10月19日)。真っすぐが速い投手に真っすぐを待っている中で、変化球をうまく泳いでホームランというのは、なかなか経験のないホームランだった。ああいうところは今までの自分と比べて、技術的な進歩を感じた1本ではありましたね。

-本塁打へのこだわりは

ホームランを打ってグラウンドを1周するときほど、いいことはなかなかない。勝った瞬間に匹敵するくらい、気持ちがいい瞬間。自分自身が単純にホームランを打つ気持ちよさだったり、かっこよさが好きというのはある。チームが膠着(こうちゃく)状態で試合がなかなか動かないときに、本当にワンプレーで試合の流れがガラッと変わったり、その1点で勝ったりするのがホームランの魅力でもある。前後の打者が塁に出ていなくても、その1点で試合を決められる。試合がなかなか動かないときに打てるということは、ある意味で“一番のチームバッティング”じゃないかなと思っている。そんなところからホームランにはこだわるというか、いっぱい打ちたいなと思います。

-今年の目標を漢字で書いてもらいました。「欲」

結構悩みました…。「欲」という字は「谷が欠ける」と書くじゃないですか。今年は、谷間のない1年を過ごしたいと思って決めました。あとは意「欲」があるシーズンにしたいという意味も込めて、この漢字にしました。

-新庄監督が来て変わったこと

自分で目標とか設定するときに、身の丈に合っていないかな~とか、今の自分の実力的にこういう目標はちょっと高すぎるかなとか、あんまり言うべきじゃないかなと考えるタイプだった。ビッグボスが監督になられて、選手の発言に対して「もっと大きく出ちゃえよ~」って感じじゃないですか。そういうのは恥ずかしがることじゃないし、実際に真面目に(高いところを)目指しているので。目標を立てるときとかは、本当に自分はこのくらいやりたいというのを、そのままストレートに出すようになりましたね。

-新庄BIGBOSSへメッセージ

絶対レギュラーで1年間出ます! 今までの経験から右翼が多くて、守りやすさを感じていた。でももちろん外野3ポジション、どこでもっていうのが一番です。どこでも守れるように準備しないといけないなと思います。

◆日本ハムの22年外野手争い 主力だった西川が楽天、大田がDeNAに移籍。昨季と大きく様変わりする可能性がある。昨季自己最多の11本塁打を放った近藤はDHで起用されない場合、主に右翼。自己最多128試合出場、打率2割5分1厘、5本塁打で初の規定打席に到達した浅間は主に中堅を守った。俊足の2年目五十幡、パンチ力のある2年目今川、4年目万波ら若手の台頭に期待か。新庄監督はスタメンについて横一線を強調。思い切った起用法がありそうだ。

◆18年ドラフト選手の昨季成績 1位吉田はプロ3年目で最少1試合の登板で未勝利。2位野村は自己最多99試合出場。7本塁打、37打点、打率2割6分7厘の成績を残した。3位生田目は登板1試合。10月19日西武戦でプロ初勝利をマーク。5位柿木は出場機会なし。6位田宮は出場3試合。代走と代打で先発はなかった。7位福田は中継ぎで5試合登板。