西武の新人合同自主トレが8日、埼玉・所沢の球団施設でスタートし、辻発彦監督(63)はルーキー10人に強い覚悟を求めた。

練習前の訓示。「スタートの日にはあまり良くない言葉かもしれませんけれど」。門出ではあるが、「ユニホームを脱ぐ時」の話をした。新しくチームの一員に加わる選手がいるということは当然、去る人もいる。厳しい競争の世界だ。

「10人入ってくれば、10人退いていく。1年、1日でも早く、ライオンズの1軍での戦力になるという目標を持ってやらないと。そういう気持ちを忘れず、やってもらいたい」

辻監督自身、プロ生活を16年間まっとうし、40歳までグラウンドに立ち続けた。

「これからどのように君たちが成長していけるか。目標に向かって、野球人生が5年なのか、10年になるのか、20年になるのか。自分たちの努力次第でいくらでも夢はかなっていくだろう。ユニホームを脱ぐ時は必ず来る。その時に僕はもう野球は腹いっぱいやりました、もう野球はいいですという形でユニホームを脱げたら、こんな幸せなことはない」

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このタイミングで、あえて「ユニホームを脱ぐ時」の話をしたのは、「1日1日を大切に、悔いが残らないよう、1年でも長くこの世界で活躍してもらいたい」と願うから。そこには強い親心があった。【上田悠太】