西武ドラフト3位の古賀悠斗捕手(22=中大)が“貯金のできる捕手”になる。10日、所沢市内のカーミニークフィールドで新人合同自主トレに参加。捕手らしく、練習の合間にも周囲とのコミュニケーションを重ねる姿があった。同期の2位佐藤からは車の知識が豊富なことを見込まれている。「そんなに詳しくはないんですけど佐藤よりは知っているかな(笑い)。自分はレクサスのLXとか乗ってみたいです」と願望をのぞかせつつ「でも、貯金したいですね」と堅実な一面を示した。

“貯金”は西武ルーキーのトレンドワードだ。1位の隅田が入寮時に財布を忘れて上京し、担当スカウトに1万円を借りたことが話題になった。「スカウトにお金借りるのはヤバいです」と笑ったが、性格はつかみつつある。「投手は宇宙人が多いというか、クセがあるのが多いというのが今までの野球人生の印象だった。でも隅田と佐藤は当てはまらないというか普通に自分の芯を持っている」と会話を積み立てている。

打撃では優良株に投資する。「課題は打撃。鈴木誠也さんとか名前を挙げると差が大きい」と自覚した上で、手本とするのは中大の1学年上のDeNA牧だ。「(在籍時に)身近にいた牧さんはプロになる前からバッティングが良かったので、コツコツ聞いてました。ティーのやり方が独特。まず右手でティーをやって左手でティーをやって、その使い方をインプットした上で、短く持って打つ。そういう右手、左手の使い方を両手で持った状態でつなげるというのは一番、収穫でしたね」と自身の感覚にも取り入れている。

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もっともプロ入り後の新人王に匹敵する活躍は想像を超えていた。「大学時代は…すごかったんですけど、あそこまで打つとは誰も思っていなかったと思う。『エグいな』と寮の中で盛り上がっていました」。打率3割1分4厘、22本塁打で年俸7000万円まで大幅昇給し、成功者となった先輩を見守った。

ただ身近な存在が打撃開眼した姿は、道しるべになる。「すごく大きいところだと思います。それは自分の中で自信というか、そういうのはあります」。古賀もグラウンドでゼニを稼ぐ。