中日ドラフト1位のブライト健太外野手(22=上武大)が10日、名古屋市中川区の独身寮「昇竜館」に他の新人5選手と入寮した。持ち込んだのは、父が送った言葉が記された特製ボードだ。

「Be yourself」「自分らしく」、「Never give up」「諦めないで」。英語と日本語で記されたボードを早速、自室の壁に飾り、心を新たにした。 少年時代から、ガーナ人の父ジョンさんからよく聞いたフレーズが今も耳になじんでいる。「すごく大切な言葉。大学のときにうまくいかないときに見直して、そうだなと思った。自分を見失いそうになるときに見て、地に足をつけるようにしました。言葉は力になる。今後も必要になる」。上武大への入学時、印刷会社に勤務する父が特別に製作してくれた。父からの金言がプロでも支えになる。 外野布陣は中堅大島が確定しており、両翼を福留や根尾、A・マルティネス、岡林らと争う構図。さらにドラフト2位の鵜飼航丞(22=駒大)、同6位の福元悠真(22=大商大)も同じ右の大卒外野手で、開幕1軍争い自体が激烈だ。1年目の目標を問われると、「まだ試合も始まっていない。(プロとの)レベルの差も自分でも分かっていない。(数字)目標は決まっていないです」と身内バトル開戦に表情を引き締めた。 体が資本のプロ野球だけに自分への投資も惜しまない。エンゼルス大谷も使う約40万円のマットレスのセットも持ち込んだ。「すぐにでも鵜飼や福元と練習をやりたい」。自室の“パワースポット”から、竜のニュースターを目指して日々精進に励む。【伊東大介】

◆ブライト健太(けんた)1999年(平11)5月7日生まれ、東京都出身。葛飾野-上武大を経て、21年ドラフト1位で中日入団。50メートル5秒9、遠投100メートル。尊敬するメジャーの名選手ジャッキー・ロビンソンにあやかり、背番号は42。推定の契約金1億円、年俸1600万円。184センチ、84キロ。右投げ右打ち。