“振り子投法”で1軍入りを目指す。楽天のドラフト5位右腕、松井友飛(ともたか)投手(22=金沢学院大)が、新人合同自主トレで初めてブルペン入り。直球のみで23球を投げた。際立ったのは特徴的な投球動作。ノーワインドアップから左足を背中側に振ってから足を上げる。「僕なりに考えて効率がいいというか…。動作をスムーズにいきやすくするために考えました」と説明した。

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きっかけは大学3年3月に行われたキャンプ。より力強い投球を追求するために、フォーム改造に挑戦。YouTubeでさまざまな投手の動画を見る中で、西濃運輸・林優樹投手(20)が目に留まった。「(今の自分と)似たような動きをしてて面白いなと思ってやってみたら意外にハマったというか。やりやすかった」。U18日本代表でも活躍した年下左腕を参考に着手すると、体重移動がしやすくなり、体の連動性も向上。ボールにより力を伝えられるようになり、最速は149キロから154キロまで一気に上がった。

急成長を遂げるきっかけになった投法は、プロでも変えない。「今の僕がどれだけやれるのかを試してみたい」と意気込む。190センチの長身から投げ下ろす直球は威力十分。将来の先発の軸となれる可能性を秘める。そのための第1歩として、個性的な投げ方をひっさげてキャンプ1軍スタートを狙う。【湯本勝大】