巨人丸佳浩外野手(32)が17日、同日に10日に死去したことが明らかになった野球漫画「ドカベン」などの作者の水島新司氏をしのんだ。

川崎市のジャイアンツ球場での自主トレを公開。練習後の取材対応で死去のニュースを聞いた丸は「え? そうなんですか? ドカベンは大甲子園から見ていました。いきなり聞かれて、今知ったので結構ショックです」と驚きを隠せない様子。「一漫画ファン、ドカベンファンとして、子供の時からみていたので、わくわくする漫画でした」と振り返った。

漫画ファンで知られる丸は、作品の影響を受けた野球少年の1人だった。思い出の登場人物や場面を聞かれると「めっちゃあるからな~」と表情を柔らかくし、記憶をさかのぼった。

丸 実際にできないですけど、殿馬の秘打とかもやったりしましたし。やっぱり、やりたかったのは白鳥の湖とかね。実際にやりましたけど、全然当たらないですし。あとは岩鬼の悪球を本塁打にするとか、絶対に無理ですからね。絶対にできないですけど、やっぱりやってみたくなっちゃいますからね。不知火の超遅球とかね。ボールにハエを書いてやっていましたからね。結構見ている方だと思いますけどね、僕の世代からしたら。

少年期には個性豊かな登場人物が繰り出す秘技に心を躍らせ、実際にまねてみたりした。プロ入り後も、広島時代には、マツダスタジアムに並んでいた近年の水島作品に触れてきた。

丸 非常に自分の野球人生の中で影響を受けた漫画のひとつですから。なかなか野球選手の実名が出ているマンガって、あんまりないですよね。だから余計に親近感を持てたというか、想像しやすかったというか、そういうところはありました。

野球人の1人として、水島氏と作品に感謝の思いを口にした。