歩め!朗希、奥川ロード!ソフトバンク王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(81)が19日、福岡・筑後市のファーム施設で新人合同自主トレを初視察した。

さっそくドラフト1位風間球打投手(18=ノースアジア大明桜)のキャッチボールに熱視線。世代最速の157キロ右腕について「早く見たいけど、そんなに焦らせてもいけない。ロッテの佐々木(朗希)くんとかヤクルトの奥川くんとか、ゆっくりやって結果を出している人が多いですからね。そういう点では大事に育てていきたい」と語り、高卒2年目でのブレークを期待した。

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佐々木朗は2年目の昨季に11試合で3勝を挙げ、防御率も2・27と安定。CSでは楽天に6回1失点と好投した。奥川は18試合で9勝。日本シリーズではオリックスのエース山本と投げ合い、7回1失点と渡り合った。ともに1年目は2軍で鍛錬を積み重ねた右腕。王会長は2年目の成功例に重ね合わせた。風間も「自分もやってやろうという気持ちになる」とゲキに応えるつもりだ。

特に佐々木朗は岩手・大船渡出身で、同じ東北の高校球児として憧れの存在だった。2学年上で面識はないが「球速は世代NO・1。目指すものがありました。そういう選手になれるように、まずは1年目でしっかり体作りをメインにやっていきたい」。土台を固め“先輩たち”に続く準備を進めていく。

昨夏83キロだった体重は現在88キロ。新人合同自主トレも9日が経過し「いい感じです」と腕まくりした。「キャッチボールの質も変わってきている。もうちょっと維持してシーズンを迎えられたらと思っています」。王会長の期待を背負い、黙々と筑後で汗を流していく。【只松憲】