初日からエンジン全開だ! 広島は1日、宮崎・日南で春季キャンプを開始した。ドラフト1位の黒原拓未投手(22=関学大)が初日からブルペン入り。

全力に近い強度で34球を投げた。首脳陣も大学出身の即戦力として最速152キロ左腕に期待を寄せる。20年森下、21年栗林に続く3年連続ドラフト1位の新人王へ、注目ルーキーの1年目が幕を開けた。

【#孤独な記者メシ】ビッグボス差し入れランチにはセクシーソースたっぷり

緊張で落ち着かない表情が一転、鋭い眼光に変わった。ドラフト1位の黒原が、キャンプ初日からブルペン投球。最速152キロを誇る、その剛腕を披露した。「慣れてないというのもありますし、見られてるというのはすごく感じるので勝手に力が入りました。ほぼ全力でしたね」。キャンプ開幕するやいなや、エンジン全開だった。高橋投手コーチは「低めにいいところにピッチングしていた。黒原はタイガースの伊藤将司のようなピッチングをしてくれるんじゃないかと一瞬思った」と新人ながら10勝を挙げた阪神の左腕と姿を重ねた。

投じたのは34球。すべてセットポジションのクイックモーションからだった。「大学(関学大)の最終学年の時もずっとクイックでしたし、とりあえずはそれでいこうという感じなのでずっとクイックで投げています」。左腕は走者の有無にかかわらず、クイックモーションで打者を翻弄(ほんろう)する。一方でキャッチボール時には2段モーション気味に足をゆったりと上げる。「しっかり片足で立つ形を意識して」と体重移動を養うため、創意工夫を凝らしていた。

2日目以降は打撃投手も務め、対人感覚を磨いていく。「強気に投げ込んでいく姿勢だったり、闘争心みたいなものを出してガツガツやっていけたら」。熱いものを内に秘める左腕が、猛アピールを続ける。【前山慎治】

 

▽佐々岡真司監督(54) 初日の中でも思っていた通りの投球はしていた。緊張していた中でしっかり腕を振れていたと思う。