中日高橋宏斗投手(19)が、キャンプ初実戦の“開幕投手”の座を射止めた。

3日、若手投手16人と「ストライクテスト」に挑戦。高橋宏は岡野に次ぐ2位に入り、成績順で選ばれる11日のキャンプ初実戦の紅白戦先発をつかみ取った。

ブルペンが異様な緊張感に包まれた。上位に入れば、11、13日の紅白戦出場権が与えられる試験。直球のみ10球×3セットでのストライク数で競う。第2グループでマウンドに上がった高橋宏は、堂々の投球を見せた。2セット目の途中から15球連続ストライクで締め、24ストライクを積み重ねた。

「今日は納得の投球。充実した第1クールになりました」。紅白戦先発を決めた右腕は胸を張った。テスト発案者の落合ヘッド兼投手コーチも「(高橋宏の上位は)全く計算していない。予想以上の結果だった。フォームの落ち着きが出てきている。まだ伸びしろはある」と成長に目を細めた。

超高校級右腕として20年ドラフト1位で入団したが、1年目は右肘の違和感などもあって1軍デビューはならず。オフには福谷の紹介で三重県のスポーツ施設「みどりクリニック」に通い、故障防止もかねて肩や胸郭の可動域を向上させた。「バランスもすごくよくなっているので、秋の成果は出ている」と成長も実感する。

11日の紅白戦は立浪ドラゴンズの初実戦。「まだ第1段階に過ぎない。しっかりと結果を出して、食らいついていきたい」。エース候補生が2年目の飛躍を目指し、“開幕”のマウンドに上がる。【伊東大介】