プロ野球独立リーグ、BC新潟の熊倉凌内野手(23)が2年目のシーズンで首位打者を狙う。大卒ルーキーの昨季は左足分離膝蓋(しつがい)骨の除去手術を受け、シーズン前半を棒に振った。3割5分6厘(3本塁打)の高打率を残したが、67試合中で出場は29試合だった。今季はシーズンを通しての活躍でNPB入りを決めるつもりだ。リーグは3月10日にキャンプ解禁日を迎え、4月9日に開幕する。

今季は熊倉の意気込みが違う。自分から申し出て、背番号を25から6に変えたのも心機一転、意欲の表れだ。故障知らずの体を作るため、オフは筋トレに比重を置いてきた。「昨年はケガで離脱した。ケガをしたら何もできない」という苦い思いが、フィジカル強化に駆り立てた。

ルーキーの昨季はいきなり足踏みが続いた。5月に左足分離膝蓋骨の除去手術。一時は選手契約から練習生契約に変更を余儀なくされた。7月に復帰してからは29試合に出場して104打数37安打。3割5分6厘の高打率だったが、22年は通年で3割以上を狙う。「本塁打は15本以上、首位打者という目標を立てている」と言った。

阪神大学野球リーグの関西国際大時代は、ベストナインに2度選出された。3年春は一塁手、4年秋は三塁手としての選出。BC新潟でも一、三塁を守っていたが、今季は二塁手として勝負する。「ハンドリングとスローイングを見てもらいたい」と言う。右打席に立つ打撃は、逆方向への強い打球が持ち味。「あとは右翼スタンドまで運べれば」。熊倉は攻守でNPB入りをアピールする構えだった。

◆熊倉凌(くまくら・りょう)1999年(平11)2月3日生まれ、糸魚川市出身。成立学園高(東京)から関西国際大(兵庫)に進学。昨季37安打(104打数)のうち、長打は8二塁打、3本塁打で、盗塁は1。右投げ右打ち。174センチ、79キロ。血液型O。