輝がエース級との「2番勝負」でキャンプを締める。阪神は26日、沖縄・北谷で中日とのオープン戦初戦に臨む。大山と4番争いを繰り広げる佐藤輝明内野手(22)は先んじて4番での先発が決まった。中日の先発はエース大野雄だ。翌27日には開幕戦の相手ヤクルトとぶつかり、奥川が先発予定。1カ月後の本番へ、最高の試金石となる。

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宜野座の地に足をつけて、1カ月間バットに磨きをかけてきた佐藤輝が少しだけ戦闘モードに切り替わった。いよいよオープン戦が開幕。同一リーグのライバル中日の先発はいきなり大野雄だ。昨季5打数2安打1本塁打と得意にした左腕に対し「いい当たりを打ちたい。いいイメージで打席に入っていきたい」と気合十分に話した。

今キャンプ、実戦7試合で打率4割5分8厘、2本塁打という好成績。藤井康1・2軍巡回打撃コーチの指導も受けながら、大小の課題と向き合ってきた。バットも昨年型に戻し、スイングのデータを計測する機器も活用。成績だけでなく内容にも手応えがある。

「自分の軸で立ってボールを迎え、すごくいい形で今はできている。去年は結果がほしかった。今年も結果はほしいけど、今は自分のやってることにより集中できているかな。やっていることをこれからも継続していきたい」

オープン戦開幕を「4番」で迎える。だが、注目の4番争いは続いている。井上ヘッドコーチは「いつも言うように、2人へのメッセージ。オープン戦の開幕が大事というわけじゃない。当面は順番に打たせようと思っている」と説明した。4番にふさわしいのはどちらか? オープン戦の1打席1打席が見極めの材料になっていく。

翌27日は開幕戦の相手、ヤクルトと対戦する。こちらは昨季、佐藤輝が7打数無安打と苦戦した若きエース候補奥川が先発予定だ。「今年はもちろん打ちたいと思っています。自分の打撃をしっかりして、いい準備をしたい」と対戦を心待ちにした。昨季との違いを見せておきたい。

本番を1カ月後に控え、同一リーグのエース級2人と対戦できるのは大きい。無駄にできない2試合になる。【柏原誠】

○…大山は27日のヤクルト戦に4番で先発する。オープン戦の「開幕4番」は佐藤輝に譲るが、実戦7試合で打率4割1分2厘、1本塁打でライバルとほぼ互角。打順へのこだわりは口にしないが、主力の自覚は誰より強い。井上ヘッドコーチはこれまでも「選手はみんなそう。報道陣に4番どう? と聞かれたときに、打ちたいですとは言わないよ」と秘めた思いを代弁してきた。