4年連続開幕投手の座をグッと近づけた。広島大瀬良大地投手(30)がオープン戦初戦の巨人戦(那覇)に先発。1、2回は試運転で状態を確認。3回から本気モードに切り替わると3者連続三振を奪った。3年連続開幕投手を務め、今年もその本命のエース右腕。大役を手中に収めるべく、文句なしの内容で初対外試合を終えた。

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大瀬良は9つ目のアウトを空振り三振で取った。「うん、うん」とうなずきながら三塁側ベンチに引き揚げた。3回無失点の結果に手応えは抜群だった。オープン戦開幕戦の巨人戦に先発。「1、2回は体の状態を探りながら入った部分があって、特に問題なく、3回は真っすぐの出力を上げて『抑えに行こう』と決めて」と2段階のギアで腕を振った。

ギアアップした3回は「全球種を使って」抑えにかかった。先頭の秋広をフォークで空振り三振。続く岡田は抜いたカーブで見逃し三振を奪った。2死から坂本も低めのフォークで3者連続三振。見事な快投を見せた。「バッターの反応を見ながら。(3回は)3人で抑えられて、今日やりたいことはできた」。収穫十分の40球に笑みを浮かべた。

例年になく冷え込んだ沖縄でも問題なく調整した。チームは15日に、1次キャンプの宮崎・日南から沖縄に移動。沖縄キャンプの平均気温は16・9度。太陽が出る日も少なく上着が欠かせない毎日だった。右腕も「冷えてる日がすごく多い。(例年は)半袖で走ったりするが、今年はそんな感じはしない。沖縄らしくない」と肩をすぼめていた。それでも「仕方ない」と割り切って調整し、快投につなげた。

「(開幕戦を)投げるつもりでしっかりこれからも調整したい。いいアピールができたんじゃないかな」。4年連続シーズン開幕投手の大役へ、大本命がこれぞエースの投球を見せた。【前山慎治】