阪神ドラフト4位、前川右京外野手(18=智弁学園)が鮮烈な1軍デビューを飾った。

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7番左翼で先発出場し、空振り三振、左飛で迎えた7回1死一塁での第3打席だった。巨人3番手右腕戸田に2球ファウルで追い込まれた3球目、外角フォークをうまく拾って右前へ運び初安打。1万5994人が入ったスタンドが沸いた。球団の高卒新人でデビュー戦に安打を記録したのは、80年以降初の快挙だ。

9回2死には、巨人直江の136キロのフォークをすくい上げて右前へ落とし、技ありの一打でマルチ安打とした。「1試合通して最後結果が出たので安心したというか試合終わってホッとしました。球場の歓声がすごくて、うれしかったです」と胸をなで下ろした。

昨夏の甲子園では、智弁学園の主砲として2本塁打を放ち、準優勝へ導いた。高校通算37発のスラッガーが、いきなり結果を残し、将来性の高さをアピールした。「2本打てたのはプラスとして今日は今日で。次の試合は、これ以上のプレーができるように毎日成長していきたいと思います」と気を引き締めた。

 

▼オープン戦初出場の高卒ルーキー前川が2安打を放った。今季のオープン戦で安打を放った高卒新人は池田(オリックス)松川(ロッテ)有薗(日本ハム)に次いで4人目。1試合2本以上のマルチ安打を記録した高卒新人は21年3月7日秋広(巨人=2安打)以来で、今回のようにオープン戦初出場では18年3月18日村上(ヤクルト=2安打)以来になる。阪神高卒新人の安打は20年3月8日井上以来となり、マルチ安打は74年3月24日掛布が近鉄戦で4打数4安打して以来、48年ぶり。