本番前、最初で最後のオープン戦先発で、はっきりと課題が見えた。日本ハムは開幕投手候補の1人、伊藤大海投手(24)が、18日DeNA戦(札幌ドーム)でオープン戦初先発も、6回10安打4失点(自責2)。昨年9月29日楽天戦(楽天生命パーク)以来の2桁安打を浴びるなど精彩を欠き「内角を意識的に投げた中で甘く入っちゃったのがあったのと、変化球が全体的に高かった。力みすぎですね」と、反省した。

【ニッカン式スコア】18日の日本ハムーDeNA 詳細速報

5回、98球を投げたところで交代を告げられたが、志願して6回のマウンドへ。「ビッグボスに『楽しんで来い』と言われた」。ラストイニングを3者凡退で締め「割り切って、次につながる投球をと思って投げました。100球超えても志願して良かった」。112球で、開幕前の登板予定を完了。しっくり来ていなかった左腕の使い方に、ようやく手応えを得た。

開幕まで、ちょうど1週間。対戦相手のDeNA先発、東を含め、この日は各チームで開幕投手が本番前、最後のマウンドに上がった。日本ハムの開幕投手は未発表で、伊藤は「たまたま(登板日が)今日だったっていうだけ」と苦笑い。武田投手コーチも「あと2日、オープン戦が残っているので、これから決まっていく」と「未定」を強調したが“道産子開幕投手”への期待は膨らむ。

飛躍の2年目へ、アゴのラインまであったトレードマークの髪を、さっぱりと切った伊藤は「失恋したとか、そういう面白い話はないですよ。攻めの短さです」とニヤリ。新たなシーズンへ向け、気持ちの準備は出来ている。【中島宙恵】