開幕が待ち切れない! 阪神佐藤輝明内野手(23)が、4試合連続安打&打点で10戦負けなし7連勝に貢献した。

【ニッカン式スコア】19日の阪神-オリックス戦詳細スコア

4番右翼で先発。3回に熊谷、マルテの連続適時打で勝ち越し、なお2死一、三塁で宮城の低め127キロスライダーをはじき返し、一塁線を破る適時二塁打とした。「いい投手なんで、どんどんいこうと思っていました」。2ボールからファーストストライクを振り抜いた。

試合後は「今日、何もしてないっすよ」とジョークを交え取材エリアに登場。2試合連続タイムリーでも「何もしていない」と言えるのは、好調の裏返しだろう。11打点は日本ハム万波と並びオープン戦トップ。得点圏打率は驚異の5割7分1厘で、6本塁打ながら9打点にとどまった昨季と比較して勝負強さが際立つ。それでも背番号8は「まあ、オープン戦なんで関係ないっす」とあっけらかんとし、「自分のスイングをすることを意識して、いい感じで打てている」とうなずいた。

新4番もチームも「3・25」に備え、波に乗ってきた。早く開幕してほしいかと問われると「そうっすね、楽しみです」とニヤリ。「このまま開幕から去年みたいにいけるように頑張りたい」と開幕ダッシュ宣言まで飛び出した。矢野監督は「明らかに空振りは減っている。このオープン戦、しっかりとしたものを見せてくれているんで、楽しみかな」と成長を認めた。

長距離砲のポテンシャルに加え、チャンスに強い不動の主軸の雰囲気も漂わせる2年目の春。オープン戦ラスト1試合もやるべきことは変わらない。【中野椋】

▼阪神のオープン戦7連勝は、07年3月14日中日戦から同22日横浜戦にかけて8連勝して以来、15年ぶり。下柳、能見、江草ら左腕先発陣が順調な仕上がりを見せ、打線では鳥谷、赤星、関本らが快音を響かせた。なお公式戦では優勝の巨人に4・5差の3位だった。

▼オープン戦で大型連勝し公式戦でも優勝した近年の例としては、14年のソフトバンク。オープン戦で13連勝(2分け挟む)フィニッシュし、公式戦ではオリックスとの死闘を制し優勝。日本シリーズでは、CSを突破した阪神を退け、日本一となった。

▼阪神はオープン戦優勝の可能性を残す。単独優勝の条件は、阪神が20日○または△で楽天が20日から●●。また阪神○で楽天が△●のときは、両軍が同率1位となる。