ソフトバンク藤本博史監督(58)は、開幕直前まで悩むことになりそうだ。20日、オープン戦の全日程を終了。

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最終戦の広島戦(マツダスタジアム)で19安打8得点と大勝したが、レギュラーを争う野手がそれぞれアピールし、絞りきれない「うれしい悲鳴」の状態に。また、先発した田中正が肩の違和感で開幕アウトの可能性が高まり、先発ローテーション最後の1枚も決められなかった。シーズン開幕を目前にして、悩みが深まった。

懸念の中堅争いでは上林、牧原大がそれぞれ2安打。固まっていない内野もガルビス、三森、中村晃、松田、今宮、野村勇にヒットが出た。藤本監督は「競争しているセンター、サード、ショートは全体的にみんな打ったのでね。レベルの高い競争をしてくれた」。実戦に慣れたいガルビスを含め、リチャード、野村勇、上林は22日からのウエスタン・リーグ広島戦(由宇)での“追試”が決定。「競争するつもりで行ってくれと。そこで良かったら開幕スタメンもあるということですからね」と話した。

先発した田中正は3回まで1失点。4回もマウンドに上がったが、投球練習中に右肩に違和感を訴えて降板。開幕は厳しい状況となった。ローテーション最後の1人、開幕3戦目の先発について指揮官は「田中正義がリードしとったんやけどね。違和感があったらしんどいかなと思うので、杉山か大関になると思います」と結論を先送りにした。25日開幕戦まで残り練習日は4日間。ギリギリまで悩み、ベスト布陣を仕上げる。【山本大地】

▽ソフトバンク大関(2回を投げ先頭坂倉のソロ1本に抑え)「最初のホームランは甘く入ってしまったが、それ以外は良かったと思う。いい緊張感で投げられた。調子は良くなってきている。そこが一番」

▽ソフトバンク杉山(3回4安打1失点)「投球に関してはコントロール、ボールの精度をもっと上げていかないといけない。今日は投げる以外でもミスが出てしまった。投球もフィールディングも、もっとレベルを上げていかないと」

▽ソフトバンク栗原(5回に左前適時打)「外の真っすぐをミートすることができました。走者をかえそうという気持ちだけでした。いい仕上げをしていきたい」

▽ソフトバンク松田(5回の中前適時打に)「チェンジアップを捉えることができた。いい感覚で打つことができているので、継続して開幕を迎えたい」

▽ソフトバンク上林(途中出場で2安打2打点)「(適時打は)フォークをうまく打つことができた。チャンスだったのでランナーを返す気持ちだけでした。最後のオープン戦、結果を出していい形で終わりたかった」

▽ソフトバンク牧原大(8回の右前タイムリーに)「打ったのはカットボール。いいタイミングでスイングすることができた。集中したいい打席だったと思う」