ロッテは22日、育成選手の小沼健太投手(23)佐藤奨真投手(23)を支配下選手登録したと発表した。新しい背番号は小沼は「50」、佐藤奨は「64」に決まった。

好循環が続く。ロッテでは近年、育成ドラフトで入団した選手の成長が著しい。とりわけ、井口監督が初めてドラフト会議に出席した17年以降は、20年までの4年間で9選手を育成ドラフトで指名し、今回の2投手を含め6選手が支配下登録を手にしている。すでに退団したが高浜や大嶺は一度育成選手になってから支配下へ復帰。育成外国人のフローレスが支配下登録を受けた事例もあった。

近年のロッテ育成選手の飛躍で代表的なのが、17年育成1位指名でBCリーグ富山から獲得した、和田康士朗外野手(23)だ。埼玉・小川高時代は硬式野球部に所属していなかった。甲子園に出場する資格さえなかった。そんな無名の存在の身体能力を見いだし、開花させ、昨季はついに1軍で盗塁王に輝いた。

和田とともに都城商(宮崎)から17年育成2位で入団した森遼大朗投手(22)も、大学進学と等しい4年間の育成期間で大きく成長し、昨年12月に支配下登録された。松本球団本部長はその際に「1人でも2人でもこうやって支配下になってもらえれば、また他の育成選手にとってもプラスになる」と相乗効果への期待をコメントしている。

20年育成3位で開星(島根)から入団した山本大斗外野手(19)も今春の石垣島キャンプでは打撃でアピールを続けた。昨秋ドラフト会議でも田中楓基投手(18=旭川実)ら4選手を獲得。機運はますます高まっている。【金子真仁】